AutoItはWindowsの操作自動化を簡単なスクリプトで実現できるフリーウェアです。
詳細はWikiを見ましょう。
スクリプト?プログラム!?難しそう・・と思うかもしれませんが、昨今RPAキーワードでよく出てくるUiPathなんかも、何かちょっと条件分岐みたいなことしようとしたらプログラムの基本的な事を知っていないと何もできませんね。
なので、どうせやるならAutoItを使ったほうが個人的には良いかと思います。エクセル操作やメール送受信、ブラウザ操作などが出来るライブラリが豊富にあるので(しかも無料!)。
1. AutoItのインストール
AutoIt公式サイトのダウンロードページから最新版のv3.3.14.5(2019年11月時点)をダウンロードしましょう。autoit-v3-setup.exe がダウンロードされます。

ダウンロードしたsetup.exeを開き、インストールします。

I Agree(同意)を押して次に進みます。

次に進み普通にインストールしましょう。
インストールが完了すると、標準インストールではC:\Program Files(x86)\AutoIt3 フォルダが出来ます。
2. 一緒にインストール&更新したほうがいいもの
いくつか必要なもの、あったほうがいいものを紹介します。
2.1 SciTE (Script Editor)
通常インストールではScriptEditorの機能カット版がインストールされます。なので、フル版を上書きインストールしましょう。
同じダウンロードページのDownload Editorでダウンロードし上書きインストールしましょう。
2020年1月時点では最新版は27-11-2019です。SciTE4AutoIt3.exe。

2.2 初心者には旧バージョンに入っているAu3Record.exe
最新版にはWindowsでの操作を記録するRecord.exeがなくなっています。
なので、アーカイブページに行き旧バージョンの3.3.14.0のzip版(2016-06-12)をダウンロードし解凍、中にあるrecorderフォルダをインストールしたフォルダのextras/recorder/に入れましょう。

2.3 UPX最新版を入れる
2020年3月9日更新
どうも、UPX最新版にしてもWindows Defenderでマルウェアとして認識されてしまいます。
AutoIt標準圧縮とUPX圧縮があるので、UPX圧縮はしないようにしたほうが良さそうです。
2020年1月中旬まで大丈夫だったのに、急に作成したexeがマルウェアとして認識されてしまいました。筆者は現在はUPX圧縮は使わないことにしています。
===以前の内容===
AutoItではexeの圧縮にUPXを使っています。常に更新されているのでオフィシャルサイトに行き最新版をダウンロードしてAutoIt3\Aut2Exe\にあるupx.exeを上書きしましょう。
オフィシャルサイトhttps://upx.github.io
UPXについてはwikiを参照してください。
AutoItで作ったexeがマルウェアとして認識されることが度々Webで出てきます。原因は圧縮のUPXのためで、マルウェア作者がAutoIt、UPXを使って作成していたことが原因です。
詳細は別記事にまとめています。
3. AutoItフォルダ構成
AutoItのフォルダ構成を知りましょう。
C:\Program Filex (x86)\AutoIt3\ 内を見てみましょう。

- Includeフォルダ: #include<>で指定できます。本当に様々な事が出来ます
- Aut2Exeフォルダ:au3をexe形式にするexeと圧縮のUPXが入っています
- Au3Info.exe:ウィンドウコントロールのclass,IDなどを調べることが出来ます
4. スクリプトを書いて実行してみる
とにかくスクリプトを書いて実行してみましょう。下記をtest.au3ファイルとして保存し(SciTEでもメモ帳でもいいです)、実行してみます。
;マウスが10,10(左上)から右下に移動するスクリプト For $i=0 To 100 Step 1 MouseMove(10+5*$i, 10+4*$i) Next
実行するとマウスが勝手に動いていくのが確認できます。
こんな感じでマウスを動かすだけでなくクリック、ファイルを印刷、メールやエクセルを操作、ブラウザまで操作といった人がパソコンに指示している大抵の事を自動化することが出来ます。
入門的な変数の書き方などをメモしました。
5. スクリプトを実行
エクスプローラ(Win+E)でtest.au3が入っているフォルダを開き、ファイルをダブルクリックするとSciTEが立ち上がると思います。F5キーで実行すると、エラーがなければマウスが移動していくのが確認できます。
5.1 SciTE Outputに日本語出力対応
SciTEは基本日本語文字化けします。ConsoleWrite(“にほんご”)で文字化け。
メニューのOption->Open User Options Fileで開いたSciTEUser.propertiesファイルの先頭に以下2行を足して再起動。
code.page=932
character.set=128
再起動した後はConsoleWrite(“にほんご”)も日本語で出力されます。
6. こんなアプリも作れます
AutoItで作成したアプリの例。ウェブにアクセスして情報を転記、さらに文章を形態素解析サーバに送って形態素解析結果をエクセルに転記する。
その他、ファックス送信、印刷、アプリ自動操作、Windows上で動くゲーム操作など。
Youtubeで「autoit game」とかで検索すると、ゲームボットの動画がアップされています。
7. ドキュメントは有志が日本語化もしています

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